表現は素直に
ゴールデンウィーク前半は、妻の実家にお邪魔している。
僕が誰かの家に行った時に1番興味を惹かれるのは本棚。
「本棚はその人柄を表す」と思っているし、やっぱり本棚が充実している家はワクワクするものだ。
妻のお父さんが買ってきたものらしい。分厚い本だがけっこうとっつき易かった。
ニーチェは読みたいな〜と思っていたけど、中々手を出せてなくて。
これは超訳って書かれてるだけあって、かなり読みやすくしてるんだろうけど・・
ニーチェを読んでみたい!って思わせてくれるような内容でしたね。
その中でこれは好きだな〜と思ったページの1つ、『表現は素直に』を紹介したい。
ある事柄について、二人の人が語る。一方の人はまずく語る。もう一方の人はうまく語る。この差、語りの技術の問題などではない。
まずく語ったほうは、誇張やおおげさな表現を使ったりしている。これは、聞き手の興味を起こさせようとしているからだ。その意図と卑しさが聞き手にも感じられる。
もう一人は本当に自分の興味からその事柄を誠実に語っている。そこにはあざとい作為がない。
だから、聞き手はそこに真摯さを覚え、話し手が抱いている興味そのものを自分にも取り込もうとして想像を働かせて聞き入るのだ。
前に本の広告やテンプレ本について書いたけど、やっぱり良い広告や紹介記事は読者が素直に感じたものを言葉で表現されているものが多い。煽りのような文、とにかく手に取らせようとするようなパワーワード、有名どころの作家・芸能人で釣るような広告は食傷気味になる。ウンザリしてしまう。
このページを読んで、ニーチェのころからそういった感情はあったんだな・・・と思い、少しスッキリした次第であります。おしまい。
- 作者: フリ?ドリヒ・ヴィルヘルム・ニ?チェ
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