ナーミンの玉手箱

本、投資、マンガ、麻雀などなど。好きな事について気楽に書いていきます。

データは量より扱い方。 『データは騙る』

帰ってきて、さっそく本屋を物色。

面白そうなビビッとくるやつを発見!

 

『データは騙る』。

データは騙る: 改竄・捏造・不正を見抜く統計学

データは騙る: 改竄・捏造・不正を見抜く統計学

 

 

データの都合のいいところだけを抜きだして自分が主張したい方に誘導してみせるとか、はたまた不正やねつ造に使われたりとか。ビックデータと言われるこの時代だけど、問題はデータの扱い方。これについて切り込んでいってる本です。

 

この本も、『ファスト&スロー』もそうだけど『ビジョナリー・カンパニー』をめちゃくちゃ批判してるんだよね。

 

『ビジョナリー・カンパニー』を軽く説明すると、アメリカで長く続いてきた有名企業18社を6年間リサーチして、長く続いている企業は何を大切にしてるのか~みたいなのを説いてる本。

 

でもそれは完全な生存バイアスだって言ってるのね。脱落したり倒産した企業はデータに含まれず、生き残った企業だけで評価してるから。

もし『 CEOが朝1時間前に出社してくる企業は長く存続できる』って説を立証したいんなら、10年前に『 CEOが朝1時間前に出社してくる』企業群から無作為に100社ほど抽出して、そこで今生き残っている企業は何社あるかを検証すべき。

 

でもビジョナリー・カンパニーは、すでに長く続いてる18社のみをデータとして、そこから共通点を出している。これって、長く続く18社の共通点として『CEOが朝1時間前には出社していました』、だから長く続く企業の秘訣は『 CEOが朝1時間前には出社してくる』ことです!って言ってるのと同じなわけ。それはおかしいよね??これが生存バイアス。

 

僕たちが生活している中にも、生存バイアスに侵されてる事案はごろごろある。自分も知らないうちにそうなってるのはいっぱいある。でも気を付けないと、本当のことを見落としてしまう。それは怖いよね。おわり。

 

 

 

 

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則