映画『39 刑法第三十九条』を見て
過去記事で取り上げた『39 刑法第三十九条』の映画を見てみた。
1999年の映画なので大分古い。20年前ということになりますな・・主演の堤真一がメチャ若かった。
まぁ、そういうことが言いたいわけじゃなくて笑
いや~~久しぶりにね。「邦画の良さ」ってのを噛みしめましたよ。
この映画、とにかく撮り方が暗い。でもね、僕はそれが邦画の良さだと思ってる。
日本人は暗いタッチの方が映えると思うんだよね。別に日本人ディスってるわけじゃなくてね。シリアスとかホラーとか。そっちの方が断然いい味が出ると思ってるから。
原作は漫画からパクって、今売り出し中のイケメン俳優だして、CGでハリウッドみたいにして・・・みたいな、そういう邦画って本当に嫌いなんです。見てて寒イボがたつ。
邦画はね、素材の味を引き立たせる和食みたいな映画を見たいの。なんにでもケチャップぶっかけてしまうような、そういう悪趣味な邦画は本当に嫌いなんだ。
話が脱線してしまった。刑法39条ね。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、ミステリーのような感じで見れます。でも痛烈に社会派な映画だと思う。犯行を侵した人間の精神状態が脆弱であったら罰せられない。その法について鋭く切り込んでる。
「ボクが凶器を突き刺したかったのは、この理不尽な法律に対してだ。」
主人公のセリフである。僕は法のことをよく知らないのでイメージで話すけど、法は制裁の為のものと、救済の為のもの、2つのタイプがあると思う。
第199条
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。
制裁と救済が入り混じる状況で、そんなときにどちらを優先するのか。これって、考えても考えても答えが出ないような問いだ。もし自分がそういう立場になったら、どうすればいいんだろう。そう考えると、気分は重くなる。
おわり。